そば うどん

手打ちそば 長べや

手打ち蕎麦

手打ち蕎麦・蕎麦懐石

手打ちそば 長べや

私の田舎にうまい蕎麦屋がオープンしたと同級生から聞き、今度帰省したら寄ってみるか。

なんて思っていたらこの夏に帰ることが決まり、よし、この間 聞いた蕎麦屋に寄ってみようと決意した。

蕎麦は田舎では珍しく、どちらかと言うとうどん文化が根付いている地方なので、『本当にうまいのかな』と疑っていた。

と言うのも、私はうどんより蕎麦のほうが好きで、良く遠出をしてほうぼうの蕎麦処に蕎麦を食べに行くのですが、うまい蕎麦屋さんにはめったに出会えない。

私の住んでいる近辺の蕎麦屋さんも造りかまえは立派だけど『これは美味しい』と絶賛するお店がないことが、私の疑念を払拭されない理由です。

私の住んでいるところから田舎まで車で10時間から12時間、距離で650kmくらい。

今回は、私と家内、長男夫婦と1歳の孫の5人で田舎に向かいました。

前日の21時ころ出発したのですが帰省渋滞に巻き込まれ、断続的に続く渋滞の中、長男と私で交代に運転しながら田舎に向かいました。

田舎に着いたのが13時ごろ、さっそく父母が眠るお墓に参りました。

墓参りも済まし、噂の蕎麦屋に向かいました。
場所はあらかじめ同級生から聞いていたのですぐ見つかるだろうと思っていたのだが、これが中々見つからない。

県の尾鷲総合庁舎の前だからすぐ分かるよ、と言われていたのだが見つからない。

来た道を戻りながら、よ〜く探していると、『あった〜』。

のぼりも立っており見つかると簡単なもので、本当に県の尾鷲総合庁舎前にあった。

こんなに目立つのに何でわからなかったのかな〜。
三重県尾鷲庁舎
普通の家がお店
普通の民家をお店にしているので通り過ぎていたようである。

のぼりがなかったら誰にも分からないのではと思うほど普通の家。

しかも和の代表的な食べ物の蕎麦とは程遠い洋風の白い建物。

駐車場も車が2台止まれるくらいの広さで、たいして大きなお店ではない。

駐車場に車を止めると、右手奥にお店の入り口があった。
暖簾(のれん)をくぐり玄関に入ると、そこには小上がりがあり靴を脱いでお店の中にすすんで行きました。
意外と広い
店の中は意外と広く16帖くらいのフロアーと奥に6帖の和室があった。

『いらっしゃいませ』と威勢のいい出迎えを受け、『本当に美味しいのかな〜』と疑っている私は少し面食らった面持ちである。

店内には女将さんが、カウンター越しに、ご主人が人懐っこく笑顔で迎えてくれ、私の動揺した心が少し和んできたようだ。

『同級生に聞いて今日はじめて埼玉から食べに来たのです』とご主人と女将さんに告げると、ご主人と女将さんはビックリしていました。
実は、実家がここで今日は墓参りをしてこちらに来たんですよと、告げるとにこやかなご主人の顔が恵比寿様のように微笑んで、喜んでくれました。
お店の中を見せてもらうと、2帖ほどの麺打ち室が目に飛び込んだ。

きれいに整頓されており、清潔な仕事場で麺を打っているので安心しました。

あいにく朝のうちにその日一日の麺は打ってしまうらしく、麺を打っているところは見られなかったが、打った麺が完売すればその日の営業は止めるそうで、私たちが食べに行ったときもあと10食で終わりと言っていた。

お昼の時間にしては遅かったのですが、もう蕎麦が完売寸前なのには、驚きました。
麺打ち室
庭を眺められるテラス
麺打ち室の横には庭を眺められるテラスがあり、そこで順番を待つことが出来ます。

もちろん、そこで蕎麦をいただくことも出来ます。

私と息子は、天盛りを頼み、家内と嫁は盛り蕎麦を注文しました。

出てくるまで、どのような蕎麦が食べれるか、不安と期待とでわくわくしていると、テーブルに蕎麦が運ばれてました。

見ると、普通の蕎麦の太さではなく細麺(直径1mm程度)だったので驚きました。

あいにくその蕎麦の写真は撮っていないので想像をしてください。

私は『わあ〜、これは外れたな』と心で叫びました。

注文したのですから食べないわけにはいかないので、息子が食べる様子見ていると、普通に食べているので私も食べ始めました。

最初につゆの臭いを嗅いで見ると、醤油の香りの中にかつおだしの臭いが心地よく臭ってきました。

つゆの味を見ると、かつおだしが利いていてなんともいえない。

私が今まで出合ったことのない濃厚な味で決して塩っぱくはなくいい感じのつゆです。

私の実家は三重県の尾鷲市

ここは黒潮が外海を流れており、むかしから鰹や秋刀魚や色々な魚が取れるところで、特に鰹や秋刀魚は高地沖で取れるものより脂がのっており、日本でも代表される美味しさを誇っています。

ここで取れた美味しい鰹を鰹節に加工しその出汁でつゆを作っているのですからまずいわけがないのですが、ここまで香り、味ともに楽しませてくれるとは脱帽です。

こんなに細い麺なんだから口の中でぼろぼろになるんだろうなと、思いながら麺を箸で一本つまみ、口の中に放り込むと、麺の口当たりが良くしこしこ感も程よく腰の強い麺で、見た目とは大きな違い、『良くこんなに細い蕎麦をここまで腰が強く仕上げるものだ』と驚きました。

さっそく箸で蕎麦を取りつゆに3分の1ほど浸し口にいれました。

食感も良く腰の強さを味わいながらのどの奥に流し込む。

のどごしのいい蕎麦でうれしくなりました。

あっという間にたいらげて、ご主人に麺のことを伺うと二八蕎麦でどこにでもある蕎麦ですよと返ってきた。

私はこの蕎麦は普通と違うように感じるのですがと問い返すと、ご主人はこの蕎麦粉は福島県の会津の標高500m前後の高冷地で栽培された蕎麦粉で、この蕎麦粉は会津地方から出荷される蕎麦粉のわずか20%の量しか出荷されていない貴重な蕎麦粉を使っている、その蕎麦粉を尾鷲市古江沖の4〜500mの深海から汲み上げた海洋深層水で水回し(そば粉と水を合わせること)をしているとのことでした。

この、高冷地栽培の蕎麦粉と海洋深層水で水回しした蕎麦だからこのような細麺(1mm)に仕上がるのだと。

でも、そのような材料を使えば誰でものどごしのいい腰の強い細い麺が打てるのかと言えばそうではないはずである。

聞けば開店をしてからまだ数ヶ月とのこと、どこかで修行をしてきたのかと、ご主人に問うたところ、成田 重行氏に教えをこうたとのことでした。

ご主人は、趣味で蕎麦を打っていたほどの蕎麦好き、趣味が高じて蕎麦屋になったと笑いながら応えてくれたが、成田 重行氏と出会って喉ごしのいい細いのに腰のある麺が打てたそうです。

この美味しい蕎麦で、うどん文化の根付いた東紀州に本当の蕎麦の美味しさを伝えたいと一念発起、蕎麦屋を開いたとのことです。

この成田 重行氏は福島県会津で開業している桐屋の唐橋 宏氏の下で修行し現在新宿で同士と共に蕎麦打ち教室「蕎麦サロン」を主宰しています。

成田氏の経歴はユニークで東北福祉大学特任教授・(株)ナルコーポレーション代表取締役・元オムロン常務・地域開発のプロデューサー・元NHK趣味悠々「男のための蕎麦打ち入門」 「中国茶」の講師を勤めており書籍も沢山出版している方です。

そうそう、蕎麦好きの方はわかると思うのですが、蕎麦湯をそばつゆで割らないでそのまま飲んでみてください。

蕎麦の香りと、蕎麦の味が良くわかりますから。

蕎麦湯をあまり飲まない方も、今度蕎麦を食べたときに蕎麦湯をそのまま飲んでみてください。

ほとんどのお店は、塩の味がすると思います。

この塩で味付けをするのはどうかなと思うのですが。
ご主人と女将さん
二人とも笑顔がかわいくて、屈託のない人懐っこい方で本当に楽しい時間を過ごさせてもらいました。

また、帰省したときは必ず美味しい蕎麦を食べにいきます。

隠れた名店のブレイクする前にこの店を発見できたのはラッキーでした。

数量に限りがあるので、もし食べに行く様なら電話で予約をしておくといいかもしれませんよ。

お店では蕎麦懐石も用意できるとのこと、事前に予約をしておけば閉店後も向かいいれてくれるそうなので嬉しいですね。

手打ちそば 長べやのホームページ


住所:三重県尾鷲市坂場西町2−32

電話:0597−23−1644

営業時間:昼の部-午前11時30分〜午後2時まで

       夜の部-午後4時30分〜午後6時30分まで

定休日:毎週水曜日

アクセス:
松阪方面から国道42号線を熊野市に向かい、尾鷲トンネルを越えて坂を下りきったところに市内に入る信号があるのですが、その手前50mくらいのところを熊野市に向かい右折するとすぐ、左側にあります。

その右側が三重県尾鷲庁舎ビルです。

三重県尾鷲総合庁舎の前ですから庁舎を目印に探せば見つかるかも。

東紀州ではなじみの少ない蕎麦で行列の出来る名店になるお店ですから今がチャンスかも。

東紀州に新たな名店が誕生した。
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